どんな準備をしたか
会場が都内なので、当日は新幹線で向かって書くのみ。
そのため、事前準備をしっかり整えました。
①どうやったらグラレコが書けるようになるか?をネットで調べる
幸い、グラレコで活動されているたくさんの方が、ブログやSNSなどでナレッジをシェアしてくださっていました。
さかかなさんも初グラレコが模造紙だったので準備物や練習方法など大変参考になりました。「めっちゃ練習した」「(この順序で)練習するのが一番上達が早そう」「MP消費量がやばい」など、核心を言語化くださり、私もしっかり事前準備しよう!私も絶対できる!と、とても励ましていただきました。
グラレコの具体的な練習方法としてラジオやYoutubeがあることが分かりました。
「聞き逃しても一時停止しない」(本番ではできないから)、「細部ではなく大きな流れをつかむ」というポイントも参考になりました。
グラレコの絵は簡単にというけどどれくらい簡単でOKなのか?など、参考になりました。
いろいろ調べる中で絵柄がかわいらしくて目が止まり、SNSも見させていただきながら、
私はどんな絵面を作りたいか?のイメージを膨らませました。あゆみさんの配置の自由さや読みたくなる字の大きさなど、さまざまな点で参考にさせていただきました。
②練習
まず、すでにSNSに上がっているグラレコをそのまま書き写すことから始めました。
配置をどうしているか、シンプルに見せるための工夫はどこか、文字の分量はどのくらいか…などを、自分の感覚と比較しながら体感しました。
その後、聴きながら書く練習をしました。
10分〜30分のラジオを聴いてA4コピー用紙に書き、慣れてきたら、30〜60分のラジオやYoutubeを視聴してコピー用紙や模造紙に書く。
番組は主に、為末大さん「ためすえラジオ」、桜林直子さん/ジェーン・スーさん「となりの雑談」、株式会社コテンさん「コテンラジオ(主に番外編)」を聴きました。
↓書いたらInstagramのストーリーズにUP。最初は色多く使ってましたが、大変なのと絵面がうるさくなるすぎるので、使う色を絞るようになっていきました。
練習の中で把握できた、私に合うグラレコポイントは以下です。
以下のようにまとめていますが、実際は練習して振り返りして、一つずつ見つかっていきました。
・細かく拾わず、大きな流れを把握しキーワードを拾う
具体的な内容は、書かなくてOK
番組の冒頭からは書き始めない。書き始めるのをちょっとガマンして、まず聴く
書いてる時に迷ったら一旦手を止めて、視聴する
・視聴中は、黒ペンで書くことに集中
色をそめる、話題と話題の合間に線を引いて仕切る、調べないと書けないもの(社名など)を調べるといった作業は、視聴後にやる
・練習あるのみ、というより、慣れあるのみ
グラレコは、楽器の演奏の本番や、授業の板書に似ている感覚でした。
経験のある感覚と結びついたことで、「聴いて書くのは慣れたらできるぞ」と思うことができたので、頭や体を慣れさせるために、グラレコの回数を重ねていきました。
↓気づいたことも一緒に書いておき備忘録に。
③画材を買う
普段はデジタルで制作してるので、「画材を買う」って憧れの言葉です笑
・PROCKEY水性ペン8色入り✖️2箱 (4色のみ必要だったけど売ってなかったので箱買い)
・PROCKEY 黒 (予備)
・修正テープ (修正してすぐ書きたい時に使う)
・修正液(修正箇所が細いところに使う)
・メンディングテープ(表面に文字書き込みができる接着テープ。大きく間違えたところに紙を貼る)
・スティックのり (大きく間違えたところに紙を貼る、見た目を重視したい箇所に使う)
このほか、100均で模造紙を6枚くらい、練習用に買いました。
④本番専用の準備
・使う色、イラスト(アイコン)を決める
色はブラック+3色(暖色、中間色、寒色)の計4色に絞りました。また、研修中に多く描くことになるであろうイラストについては、どう描くかを事前に決めました。(ペアワーク→2人描いて円で囲む、グループワーク→3〜4人描いて円で囲む、など)
・目的を何度も自分の中で確認
迷いが出たときにすぐ戻ってこられるよう、目的は常に頭に置くようにしました。
・模造紙を何枚使うかイメージ
「紙に書く場合は事前に配置を決めておくとよい」という記事を参考に、共有いただいた資料を読み、研修の各部分のボリュームをイメージしました。ただし、参加者さんのアイディアが出てくる部分など、その場にならないと書く分量が決められないものもあったので、本当にある程度だけをイメージ。
・メンタルの状態をイメージ
当日、手が止まったらどうしようという不安は常にありました。「不安はワクワクと表裏一体。不安を手放し、ワクワクと入れ替える方法を考える」と、コルクの佐渡島さんがおっしゃっていたので、不安な部分にフォーカスして練習を重ねたり、集中して聴くというよりその場の雰囲気に私もアンサンブルするぞ、という気持ちで 練習するようにしました。「レコーダー(記録する人)は、ファシリテーターさんとも、参加者さんとも違う立場で、同じ場に居る」というイメージができてきて、不安がるより、その時間レコーディングすることに集中すればよいと思うことができました。
・書きまちがいを前提に
普段デジタルで制作していると、「前に戻る」とか「消しゴムツール使って消す」とか「書いた後の移動」が、簡単にできます。紙にペンで書くとき、これらは全てできません。まちがえたら紙を貼ったり修正テープで直すことにし、グラレコ中にまちがわないように気をつけることには、あまり頭を割かないようにしました。
そしてむかえた本番!
ここまで準備やイメトレをしていたことが自信となり、落ち着いて、楽しみながら、6時間レコーディングをすることができました。
長さにして7〜8mほど書きました。一部をご紹介します。
「今時間があるから模造紙を切っておこう(30m模造紙を切り貼りして使いました)」「今はレコーディング不要な時間だから次のタイムテーブルを確認しておこう」など、早め早めの判断も行えました。
一番心配していた疲れへの対応ですが、こまめに水分補給をするのと、6時間の合間におにぎり3個を補給する作戦でいきました。長丁場で体力をもたせるので、ここは出産の陣痛と同じ感覚でした笑。
後半になるにつれ疲労感が高まったので、頭と体に酸素を送るべく、こまめに深呼吸していました。(不安になると酸素を多く使うそうです。こういう豆知識は、グラレコの練習で聴いたラジオから得ました笑)
終えてみて
・自信になった
初めての本番にしては、よくやれたと思います。休憩中やワークの最中に、グラレコの前に足を運び、読みながら振り返って内省したり、数人でお話して共通認識を持たれている方が多くいらっしゃって、そうした様子を見ながら、なんとかなっているかもしれないと思うことができました。
・細かく追いすぎてしまった
結構、量を書いたなと思っています。これがいいのか悪いのか…もっとライトな方が、読み返しやすいだろうなと感じています。
議事録になるように…と多少しっかり目にメモしましたが、場に慣れてモードに入れば入るほど、話に追いつくことができ、引き算せずとも書ききることができてしまい、文字の書きすぎに繋がってしまったと思います。「流れを追ってインプットし、整理して、引き算して、アウトプットする」という作業を、最後までやれるようにしたいと思います。
・「わかりやすい」とは、「受け取りやすさ」
主に練習を通して感じたことですが、主張や説明があり、それを誰かに受け取ってほ強いと思ったときの手法として、ありのまま・詳しさそのままを伝えるのではなく、詳しく知った上で、引き算して、ポイントとなる情報のみを抜いて書くことが大事だと分かりました。
・参加者さんのあたたかい雰囲気がありがたかった
当日は集中しすぎてお返事がままならなかったですが、「どうやって描いているんですか?すごいですね」「やっぱりグラフィックがあると分かりやすい」「いいですね」「かわいい」「ここ最高」…などなど、ご参加くださった方から直接即フィードバックをいただけ、制作している立場として、本当に嬉しいしありがたいなと感じました。
切り貼りをサポートくださった方もたくさんいらっしゃって、場のあたたかい空気感に励ましをいただきました。
・全く知らないテーマだったら間に合わなかった気がする
約2週間で落ち着いて本番を迎えられたのは、よく知る団体さん・テーマだったからです。知らないテーマだったら、そこの調査もあったので、言葉の使い方や概念は、つかみきれなかった可能性があります。これは、、、、、、何度もやって工程に慣れていくしかないかもしれない。。と思います。
長くなりましたが、初めてのグラレコ振り返りでした。
これからチャレンジされる方の参考になれば幸いです。
グラレコのお仕事も今後お受けしていみたい!と思えた機会でした。
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