4/1にオープンした新しい千葉県社会福祉センターのロゴを制作しました。こちらのセンター自体は昭和49年より設置されていましたが、建物の老朽化が進み、この度新しい建物が整備されました。場所は千葉みなとで、千葉市役所やNHK千葉放送局のほど近くです。
これまでのセンターと大きく変わる点に、一般の方の出入りがOKになることがあります。福祉関係の図書の貸出や、これまで別の場所にあった福祉関連人材の支援センターが集約設置されます。
※こちらの写真は2023年1月時点
ロゴのご依頼をいただき、現地を回って雰囲気を感じながら、新センターがスタートすることで将来千葉県の社会福祉がどんなゴールに辿り着けるのか、管理運営コンセプトや新施設の役割からイメージを膨らませました。
福祉とは「幸せ」「生活の安定や充足を公的に達成する」という意味であり、戦後すぐにおいては貧困救済のための、現在は自立支援のための存在です。多様な個性や価値観が交わり共生する社会は、支える・支えられるという関係ではなく、お互いが支え合う関係になっている社会のことであり、これには一人ずつの自立が重要で、千葉県社会福祉センターはこの「自立」を促進する施設になるであろうととらえました。
「自分は幸せに生きている」「自分も誰かを思い何かしら行動をする人である、そのための力が自分にはある」という自立心を真に獲得するには精神的・経済的に安定し充足することが必要で、従来の社会福祉によって実現されてきた援護・支援は不可欠です。その際「支援する・される」という立場分けが運用上発生するタイミングはあると思いますが、その区分は本来、自立のための過程にすぎません。
「支援する」という言葉は、「支援される側が存在する」という理解から出てくる言葉です(逆も然り)が、自分が支援する側か・される側か、という区分ではなく、「支える側にもなるし、支えられる側になることもある。自分自身のあり方を断定されるものではなくそういうタイミングなだけ」という、より広い視点でのマインドを相談を受ける人・相談に来た人双方がそれぞれ獲得できると、自身を認める「自立」が達成され、お互いを認め、適切な依存(頼り合い)ができる状況が生まれ、共生につながっていくではないかと考えました。
…ということで、長くなりましたが、ロゴは以下のポイントを入れて制作しました。
・自立とは今現在に充足や幸福を感じられる状態であり、自立した人が増えると、明るい笑顔が増えるのではないか
・自立した人同士が新センターで、お互いがよりよく生きるための道を見つけたら、チームメイトのように握手やハイタッチをして喜びあうのではないか
・ロゴを見た方々同士で、会話が生まれるようにする
・開放感
「支援する・支援される」という区分の開放、一般利用NGをOKにするといった用途の開放が成された施設がある地域社会は、新しい千葉みなとらしさ・千葉県らしさを発揮していくのではないか
(千葉みなとは海に近く、景色や空気にも開放感や気持ちよさがあります)
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